一瞬の判断ミスで起こした交通事故や、確信犯的な交通犯罪において重大な罪を犯した者が収容される施設が通称・交通刑務所と呼ばれる刑務所。しかし、法で定義された”交通刑務所”はない。

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当然ながら、ここへ送られる受刑者は車を運転中にミス(過失)で重大な事故を起こした人間であり、車を使って計画的に罪を犯した人間は通常の刑務所へ送られることになる。

つまり、実質的には交通刑務所の受刑者のほとんどが交通事故の過失で相手を死なせた者である。このような事情であるため、所内には供養塔が設けられ受刑者は毎日拝むことになっている。

北海道砂川市で家族4人を死なせた上砂川のワイルドスピードかぶれの飲酒運転犯二人は、裁判官をも激怒させ、懲役23年という重い判決が下されたが、二人の被告のうち一人はいまだに刑務所に行きたくないとして控訴を続けている。

ただし「交通刑務所」は正式名称ではなく、あくまで俗称である。現在「交通刑務所」と呼ばれている施設は全国に2カ所。千葉の「市原刑務所」と兵庫の「加古川刑務所」の2カ所だ。なかでも市原刑務所は交通違反者を専門に受け入れているから、実質的には完全に交通刑務所と言っていい。

では、交通刑務所の特徴はどういったものだろうか。

緑色の受刑衣をまとった受刑者たちが供養塔『つぐないの碑』に頭を下げる毎日・・・

一般的に交通刑務所は普通の刑務所より緩いと言われているが、受刑者は懲役を科され強制労働からは逃れられないし、塀もある。一方で、居室にはカギがかかっていないなど、やはり明確に意図して犯罪を犯した者の処遇とは異なる。これを開放的処遇という。

千葉県の市原刑務所には「つぐないの碑」が建立されているが、受刑者はこの碑文を唱和し、日々の反省を行っている。

しかしながら、近年では交通関係の受刑者でも普通の刑務所に送られることが多くなっているのも実情。

交通刑務所の朝

交通刑務所の朝
B00CQY5H5Q | 川本浩司 | 恒友出版 |  1985


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