禁錮刑と懲役刑はどう違う?刑務作業(懲役)が無いから楽なニート的刑罰というのは本当?

この記事の所要時間: 539


刑務所の受刑者のほとんどが懲役刑を受けている。

それぞれの受刑者は月曜から金曜までの日中、それぞれが落とされた工場で、自らに与えられた木工品の加工や、その他刑務所内部の作業(経理や清掃など)に従事させられている。これがいわゆる懲役刑。懲役刑とは自由刑のうちの一つであり、実質的には有無を言わさぬ強制労働だ。

とは言っても、週休二日と祝日休みの免業日があるわけだし、ブラック企業よりマシ。しかも、夕方五時前には作業が終了する。

それでも一方で、働きたくないでござると一切の作業拒否を貫く懲役もいる。

刑務作業を拒否すると厳しい懲罰を受け、同囚からは刑務所内ニートと揶揄される。当然、仮釈放も遠のいて満期出所のその日まで国営ブラックで働くことになる。

厳しい懲罰と言ってももちろん、日本の刑務所では看守が殴って無理やり働かせることはなく、その代わりに狭くて暗い部屋に閉じ込めて一日中、正座させるなど精神的イジメ・・もとい、懲罰と考えるといい。

それでも改心せずに刑務作業拒否を続ける気であれば、将来的に仮釈放を受けることはほぼ不可能になり、満期出所になり、何もメリットはない。

ただ、日本の刑務所で行われる懲役刑の受刑者の刑務作業には国際社会からの批判もある。

日本共産党によれば、日本の刑務所の受刑者が刑務所の中で強制労働させられ、その製造された製品が民間販売されているのは日本も批准した「ILO強制労働禁止条約」に明白に違反しているとして、国際社会からは厳しく批判されているそうだ。

http://www.jca.apc.org/cpr/nl8/iguchi.html

ところが、刑務所には労役の義務がない禁錮刑の受刑者たちも収監されてる。彼らが受けている禁錮刑とはどのような刑なのかご紹介する。



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働かなくていい禁錮刑は懲役刑に比べて”楽”か?楽に過ごさせるほど刑務所は甘くない

アメリカの話だが、2018年にアメリカ体操代表チームの元スポーツ医師ラリー・ナッソーが性的暴行罪で禁錮175年の判決を受けたというニュースが話題となった。判決の中で女性判事が書類を投げ捨てるほど怒ったことも注目された。

アメリカの事情はともかく、日本では懲役何年という判決はテレビのニュースでよく耳にしても禁錮何年という判決が出るのは珍しいとも言える。

その禁錮とはどういった刑罰であろうか。簡単に言えば、懲役刑が刑務所に収監されて強制的に懲役という労役に就かされるのに対し、禁錮刑とは刑事施設に留め置かれる”だけ”で労役の無い刑である。

そして、刑務所には懲役刑以外にも、禁錮刑の受刑者も収容されているのだ。禁錮刑は「閉じ込めておく」ことが罰であり、懲らしめるための強制労働ではない。つまりは働く義務そのものがない。

ただ、どちらもレッキとした自由刑である(自由に決められる刑ではなく、自由を奪う刑という意味である)。

留め置かれるだけなので、労働義務が無い。ということは、禁錮刑は軽い刑罰なのかと言えば、そうも言えないようだ。禁錮刑の受刑者が普段何をしているのかというと、基本的に独房に入れられて正座である。刑務官に指示されたこと以外、勝手に腕立て伏せすることもできないし(運動の時間はある)、実質的に正座して姿勢を正し、官本を読むくらいしか何もできないのだ。ダラダラ過ごしていると思われがちだが、どうやら違うようだ。何がきついってこれが一番きつい。懲役よりも。という声も聞こえる。

国内で下される禁錮刑は圧倒的に交通事故が多いようだ。交通事故でも非常に悪質な飲酒運転による事故などは問答無用で懲役刑が下されるが、懲役にならず、禁錮になるような事故とはどんなものだろうか。

それはやはり、刑期がそれほど長期にはならない過失運転で人の命を奪ってしまったようなケース。つまり過失運転致死傷罪(以前は自動車運転過失致死傷罪)がそれにあたると言える。

交通事故に次いで禁錮刑が下されやすいのはいわゆる政治犯である。

実は禁錮刑受刑者の80パーセント以上が希望して刑務作業に就いている

一日中、刑務官に監視されて正座なんて御免だという禁錮刑受刑者には請願作業という救済措置も与えられている。その名のとおり、請願をすれば袋貼りなどの軽作業や工場へ出役できることもあるという。自分から労働を願い出るほどの過酷な刑罰、それが禁錮刑。

それは禁錮刑受刑者の80パーセント以上が希望して刑務作業に就いているという事実が物語っていると言えないか。

一カ月程度の禁錮刑ならば、何とか精神的にも耐えられるだろうが、よほどの読書好きなニートでもない限り、
これを半年も1年も・・・というのが禁錮刑受刑者の実情だろうか。

請願とは自ら願い出ることだが、願いがむなしく却下されることはあるのだろうか。それはあまりないとされる。

もちろん、労働を行えば作業報奨金が支給され、そのお金で少しばかりの生活必需品を購入したり、お菓子を買うことが許されているから、”働かない禁錮刑受刑者”よりは獄中においてもいくらかマシな生活を送ることができる。

ただし、使える額は稼いだ額の3分の1程度。残りは強制的に”貯蓄”され、出所するときに付与される。

実は禁錮刑判決を受けた者の95パーセント以上が執行猶予になっている

しかしながら、実際に執行されるのは非常に少ない。ここ15年は年間平均3500人程度が禁錮刑判決を受けているが、実際に執行されるのは全体の5パーセント以下。ほとんどが執行猶予になっている。

有期禁錮の場合、原則として1ヶ月以上20年以下と定められている一方で、懲役刑同様に”無期禁錮”もある。

刑罰の重さは死刑、無期懲役、無期禁錮、次いで有期懲役となる。ただし、無期禁錮があるのは内乱罪、並びに爆発物使用罪(爆発物取締罰則第1条)及び爆発物使用未遂罪(爆発物取締罰則第2条)にのみ定められているのみであり、そのため、禁錮刑を受ける者と言えばインテリの多い極左系とする見方もある。

なお、法務省が作成し毎年発行している犯罪白書によれば、無期禁錮を受けた者は1947年以降存在しない。

刑務所の収容者一人にかかる費用は年46万円。

現在、全国には男性約6万人、女性約5000人の受刑者がおり、年間経費は321億円に上っています。刑務所で受刑者に飯を食わせるのは、ただ飯だからよくないという一部の批判もありますが、実質的には刑務所内の刑務作業で稼いだお金が受刑者の生活費の半分以上を賄っているとされています。

参考にさせていただいたサイト
http://www.fben.jp/bookcolumn/2012/09/post_3381.html


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