刑務所の冷暖房事情・・基本的に、北海道の刑務所にしか暖房設備は無い。しかし、札幌や旭川の冬は地獄なのだ。どのようにして彼ら受刑者は寒さをしのぐのか?

この記事の所要時間: 335

刑務所内の冷暖房事情はどうなっているのか。

さて、寒冷地である北日本の刑務所事情はどうだろうか。

北海道内では札幌、月形、旭川、帯広、網走、函館、釧路の確知に刑務所が所在するが、当然北に行けば行くほど地獄度が高く、函館を除けば大変に寒い冬を毎年凍えながら迎える。

時にその寒さは受刑者の命を奪うことさえある。北海道のムショは居室の窓が二重になっているので、外気温の割には寒くはないが、高齢の受刑者など稀に凍死する者もいるという。

もちろん、刑務官が見回る通路や刑務官が受刑者の目前で常に監視を行う工場にはきちんとした暖房が入る。暖房のボイラーの整備をやってる修繕工場の受刑者が、寒い冬にボイラーを必死で修理して、自分の部屋に帰ったら暖房がないという悲しい現実もある。

一部の刑務所には布団に湯たんぽを入れてくれるような人権に配慮したサービスはあるが、ほとんどの刑務所の冬は地獄である。



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どのようにして受刑者は寒さをしのぐのか?

ズボンを二枚重ねにするほか、チョッキ(綿入りのキルティング)を着たり私物のメリヤスを買うか、親族などに差し入れしてもらって着用することで耐え忍ぶのが刑務所の冬のやり過ごし方であり彼らのスタイルだ。

官物として支給される厚手のシャツとズボン下を「メリヤス」と呼ぶが、この支給品のメリヤスはとにかく薄く寒い。私物のメリヤスは官物と比べると相当上質で雲泥の差があり、重ね着すると非常に温かくてぐっすり眠れるという。

なお、上下で7000円程度するというから、受刑者が刑務所内で購入できる品目の中でも高級品だ。新入り受刑者の刑務作業では月に100円程度にしかならないから、1年間必死に勤奴(きんど)しても買えない。

なお、親族などが差し入れする場合は刑務所内の売店で買った物のみしか差し入れることはできない。こんなところにも利権が・・・。また、刑務所内の室温を「マジで半端ない寒さ」と語ったのは元受刑者の堀江貴文だ。

厚手の冬用靴下をはいても、支給される毛布1枚と掛け布団だけでは寒すぎて、夜中にたまらず飛び起きたと語る。やっぱり冬の刑務所は地獄そのものだ。

札幌刑務所4泊5日 (光文社文庫)

札幌刑務所4泊5日 (光文社文庫)
4334736947 | 東 直己 | 光文社 |  2004-06-11

一方で夏もまた夏でつらい。熱中症で死者が出る場合もある。

冬がつらければ夏もつらそうと思われるかもしれないが、実際こちらも非常に地獄である。刑務所の一般房にはクーラーなど気の利いたものは備わっておらず、受刑者らは専ら、支給された扇風機やウチワで熱風をかき回して、ヌルくして涼を取っている。団扇は夏が過ぎれば返納される。

さすがに病室や沖縄刑務所にはクーラーがあると言うが、真相はわからない。さて、2015年の夏は猛暑続きであったが、和歌山市の和歌山刑務所丸の内拘置支所内において被収容者が相次いで熱中症の症状を訴えて病院に運ばれたが、一人が死亡、一人が重体になるという事故が起きた。

過去にもこのような死亡事故が相次いで発生しており、大阪弁護士会は「刑務所の収容棟の多くは冷房設備がなく、暑い夏場は熱中症が発生しやすいので緊急改善をするべき」と主張している。

しかし、今回もこのような事故が起きていることを鑑みれば、全国の刑務所で冷房設備が普及するなどの改善はされているとは言いがたいだろう。やっぱり刑務所には入るべきではないだろう。

追記

昨年、受刑者が逝去した事故があった大阪刑務所丸の内拘置支所に2016年、クーラーが導入された。

大阪刑務所丸の内拘置支所(和歌山市広瀬中ノ丁2)を所管する大阪刑務所は、夏の猛暑対策として、同支所の収容者約4人が入る共同室用にエアコン3台を取り付けた。同支所では昨年7月31日〜8月1日、収容者3人が熱中症とみられる症状で搬送され、1人が死亡しており、熱中症対策が急務となっていた。

典拠元 大阪刑務所支所:受刑者にもエアコン 昨年1人死亡受け – 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160628/k00/00e/040/192000c

なんにせよ、受刑者にも守るべき人権があるということだろう。


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