刑務所の懲罰と保護房を解説。悪い子誰だ!訓戒3回で懲罰行きだ!一日中、正面を向いたまま正座を命じられるという日本軍や高校野球部のような精神的懲罰だぞっ!



刑務所は厳格な規則の下、集団生活が原則であるため、勝手な個人行動は許されない。

刑務所に収容されている受刑者たちが日々受けるものは「懲役」だが、刑務所の中で悪いことや規則違反をすれば、刑務所の掟により「懲罰」という名の仕置きを受ける。

とは言え、一言で懲罰と言っても、軽い罪は懲罰に至る前の「訓戒」で済まされることもある。訓戒とは口頭での注意処分だ。しかし、この訓戒を3回受けると懲罰になってしまう。遵守事項違反時に行われる懲罰審査会では懲罰の種類・期間を決めるが、これには懲罰を受ける当人も出席する。

重い懲罰になると、引っ立てられて特別な房にぶち込まれてしまう。それが通称・懲罰房なのだ。

ただでさえ自由の無い刑務所。懲罰房と呼ばれる狭い1人部屋の中ではさらにない。テレビも雑誌もなし。トイレに行くにも許可がいる。さあ、いったいどのような仕置きが彼らを待つのか。



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どのような行為が懲罰となるか?

刑務所内で懲罰対象になる行為には次のようなものがある。中でも最も重いのが喧嘩や争論といったもので、20日程度の懲罰が課せられる。また刑務官へのクチゴタエや反論すらも「担当抗弁」と呼ばれる、れっきとした規則違反で懲罰10日程度。刑務官に対して逆らう意志が無くても、ちょっとした言葉の行き違いがあると担当抗弁になる。謝ってもダメ。返事をしなくてもダメ。

工場で作業中も当然厳しい。作業中に脇見や無断講談(おしゃべり)、無断離席をすると怠けたと見なされ、懲罰5日程度になる。信じられないが、無断で汗を拭いたり、歯を見せて笑ったり、必要もないのにオヤジの顔を見るために顔を上げることすらも懲罰対象になる。

作業が終わって居室に帰ってきて、気が緩んでるところも危ない。

食事の時間に他の者から、善意で物を分けてもらうのは「不正授受」であり、あげたほうも貰ったほうも懲罰5日程度。

夏の暑い日に水道で頭を洗うと「不正洗髪」で懲罰10日。

就寝後にうろうろしたり、おしゃべりすると懲罰5日。

さらに、刑務官に暴力をふるう者は、さらに厳しい「保護房」に送られ、革手錠と犬食いが待っている。

続 実録!刑務所のヒミツ (二見文庫―二見WAi WAi文庫)

続 実録!刑務所のヒミツ (二見文庫―二見WAi WAi文庫)
B007RL7UY4 | 安土 茂 | 二見書房 | 2002-10-31

懲罰の中で最も多い『軽屏禁』

いわゆる単独室に送られて、起床から就寝まで座布団もない床の上に朝の7時半から夕方5時までの一日中、正面を向いたまま正座を命じられるのが『軽屏禁』。日本軍や高校野球部のように、精神的な戒めを目的とした懲罰だ。

なお、受刑者にも刑務官同様に階級があって、懲罰を受けるとそのランクは下がることになり、面会などが制限される。懲罰を受けて単独室へ送られた花輪氏が、一心不乱に部屋の中で製造していたのが薬袋。しかし、工場で働きたくない人は意図的に騒ぎを起こして、自らこの単独室に入ることを望む人も多いのだという。

そういう人は「刑務所内ニート」などと揶揄される。

実質的に懲罰の対象者が入れられる「保護房」ってなに?

ここに収容されると、読書やテレビなどのお楽しみは一切許されず、風呂さえも制限されるため、部屋の中でバケツの中のお湯とタオルで体を清める。そして15分毎に監視される。

正座を命じられる場合は、視線はドアに一定で、動かしてはならない。少しでも視線をずらせば、さらに懲罰が待つ。このように、お仕置き部屋では高校の野球部や、自称「アットホームなお店です!」の見習い苦行僧のような精神修行をやらされるのだ。

はあっ?全然、保護じゃねえじゃん!

そう、この刑務所の保護房、「保護」とは名ばかりで実質的には懲罰房である。つまり、刑務所内で暴れたりした者が懲罰のため収容されるお仕置き部屋なのだ。刑務官に暴力をふるったり、受刑者同士のけんかなど粗暴なものが特に入れられてしまう。保護房に入れられるという事は収容者にとっては命がけである。

名古屋刑務所の保護房では実際に死者まで出たのだから。収容者は大抵暴れるので、手足を革手錠で拘束される。この部屋の異常性を表すのはマットのような素材の壁。収容者が体をぶつけてもケガをしないのだ。また非常に狭く、薄暗い。食事は出るが、手を拘束されたままなので犬のようにして食べる。刑務所にもさすがに、なさけがあるのか、食事はおにぎりにして食べやすくして出される。

しかし、寝る時も革手錠のまま。このお仕置きは医官が受刑者の体力を管理しながら2,3日続く。白衣を着た悪魔。ところで、気になるトイレであるが、手足を革手錠で拘束された状態でも排便出来るようにするため、股の間が切れた特別な衣類を着せられることもある。

しかし、両手が拘束されていれば、お尻を拭くことは実質的に無理なため、すごくかゆい。こんなお仕置きを受けた受刑者は、ほとんどがその後おとなしく懲役に励むというが、それなら最初から実社会でルールに従い、罪を犯さず、マジメに生きていればよかったのではないだろうか。

なお、懲罰を受けて工場が変わった場合、また最初の見習い工にリセットされ、給料が時給5円からのスタートになってしまう。

参考
http://www.jrcl.net/frame03324d.html

懲罰より重い事案を起こすと事件送致になり、法で裁かれ刑期が加算される

いわゆる担当抗弁や受刑者同士の些細なケンカであれば、上記のように刑務所内の規則に則って、処分が課せられるが、それ以上の重大な事案、たとえば殺人未遂などが発生すれば、警察など外部の捜査機関同様、刑務官が受刑者を逮捕するのだ。

暴力や傷害、窃盗事件など完全に犯罪となる場合は、保護房に閉じ込められてチワースの野球部みたいなオッス連呼の正座で許してもらえるほど甘くはないのである。

逮捕されれば、刑期がさらに長くなるのは言うまでもない。


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