君よ知るや正月の獄
刑務所の受刑者たちが1年で最も楽しみにしているものといえば、それは間違いなく、お正月。いわゆる賀正。正確に言うならば「正月三が日の間、出される豪華なおせち料理と菓子類」か。ジッサイ、刑務所ではどんな正月料理が出るのか、興味深い。
仕事納めという概念すらないブラック企業も世の中にはあるが、非正規雇用の若者より、よほどまともなニッポンの刑務所の正月事情をご紹介してみよう。
受刑者の仕事納めは12月28日
刑務所では工場の清掃をして仕事納めをして正月を待つという日本古来の伝統が生きています。
31日には夕食に年越しそばもふるまわれます。これはカップ麺の「どん兵衛」が大半ですが、刑務官自らお湯を入れてくれるなど、なぜかサービスが良いといいます。
それにしても、変な求人チラシと会社に騙されてロクな給料ももらえず貧困にあえいで、正月もまともに送れない若者がたくさんいる日本社会の一方では、ムショの正月こそ本当の正統派お正月に思えてしまいます。
まさに「君よ知るや、正月の獄」と言ったところでしょうか。
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これが正月の刑務所のスペシャル「正月獄メシ」じゃいッ!
さて、刑務所で「おせち」が出るなんて、マジメに日々労働に励んでおられる一般的な勤労者かつ納税者の皆様からすれば「貴様ふざけるのも大概にせんか」と思うかもしれません。
しかし、これホントです。それも意外と豪華な御節が出るのです。
このおせちは正月三が日の間、自由に食べることが許されていますが、三日までに食べきらなければならず、食いきれないからと言って受刑者同士で授受を行うことは規則違反ながら、正月はなぜか刑務官の態度も普段の扱いに比べ良くなり、涙が出るほどサービスが良くなるといいます。
刑務所にもよりますが、風呂には入浴剤が入ります。
正月は麦飯から解放される唯一の日でもあり、白米にありつけますから正月3が日で数キロ太る受刑者もざらにいます。
ムショメシ | 川保 天骨 | 三才ブックス | 2008-12-10
世間では刑務所の正月の御馳走(檻メシ)が豪華なのは許せないという意見がある
冒頭でも書いたように、マットウな社会生活を営んでおられる世間一般の人々はこのような受刑者の扱いに疑問を抱く者も多いのが実情。
あるサイトを見ると
「税金でこれが成り立つのがおかしい」
「会社が倒産したら、刑務所入ろう」
「臭い飯でお願いします」
「は?シベリア抑留の時のドイツ兵や日本兵みたいに粗末な黒パンと粗末なスープだけでいいだろが」
「冷めた白飯食っとけ」
など、やはり否定的な意見が多く書かれています。
フルタイムで働いても月収12,3万円の使い捨て若者の多い日本国では、そういった意見も多いのかもしれません。
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