刑務所内では受刑者にも入浴が当然許される。
とは言え、冬季週2回、夏季週3回であり、毎日入るなんて贅沢な行為は許されない。しかも制限時間15分となっており、ウザい。
ただし、清潔さを保つため、食事を作る炊夫役に就いている受刑者は毎日風呂に入れるので役得とも言えるだろう。ほかにも金属加工工場が入浴規制の免除を受けている。
髭剃りも入浴時に行えるが、髭剃りをしていい日と、ダメな日がある。剃刀は必ず、上がるときに刑務官へ刃を見せて返す。事故防止のためだ。15分の時間をなるべくゆっくり使いたい受刑者は、髭剃りの時間を減らすため、電池式の電気カミソリでひげを剃る。
湯船には糞が浮き、鮮やかな彫り物を見せつけられる。
檻の中のバスタイムは綺麗なのか。どうもあまり衛生的とは言えないようだ。誰がしたのかわからない大便が浮くこともあるという。このため、湯船に入りたがらない受刑者も多い。嫌がらせでやってるのか、運悪く湯船の中で漏れてしまったのかはわからない。
また、中には身体の一部に鮮やかな模様が彫られている者もいるため、耐性の無い受刑者には薄気味悪い。このように疲れる入浴ではあるが、食事に次ぐ楽しみと言っても過言ではない。
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入浴時は規則に従うこと。モタモタ入浴していることも懲罰の対象に

おう、こいつはウザそうだなサブ。
当然ながら、浴場の監視台には刑務官が鬼の形相で立ち、かけ湯の回数から、椅子や洗面器の戻し方、もみあげの仕上げの長さまで監視する。なお、刑務官は風呂でもフンドシ一丁でオラオラ節ということはなく、威厳を保つため通常の制服姿であり、大変だ。
法務省が定めている刑務所での入浴の掟は以下のようなものだ。
- 掛け湯は二杯。号令に合わせてよく洗うこと
- 入浴時に使用する湯水は十二杯までとする
- 浴槽の中では顔や体を擦らないこと
- シャワーを使う時は周りの人にかけないこと
- 髭剃りをしている人にぶつからないように
- シャワー、鏡の前を独占しないでゆずり合うこと
- 水道、シャワーを流しっぱなしにしないこと
- 節水に努めること
- 剃刀使用後は速やかに返納すること
- 出浴の時は洗面器、椅子を必ず戻すこと
- 交談はしないこと
- 職員の指示に従うこと
- もみあげは左図の通りとする(図画)
刑務所の風呂は一般的な昔ながらの公衆銭湯と同じ程度の広さであるが、ゆったりくつろぎながら入っている余裕はない。

ところで兄貴、浴場入り口の上についている駅のホームの電光時刻板みたいのはなんですかねえ?サブ、おめえありゃあ、入浴の時間経過を知らせるためのもんさ。へえ、車の洗車場の機械のアレみたいなもんですねえ。ワシらは車っちゅうことでっしゃろか?おう、下廻りもちゃあんと洗っとけや。
受刑者はこれを見ながら時間配分を計算しつつ、体を洗い、入浴するわけだ。
モタモタもある程度許される、要介護受刑者の入浴
刑務所でも高齢化の波が問題になっている。一人で入浴が困難な高齢受刑者も増えている。その場合は介護担当の受刑者が付き添う形で入浴を手伝うことになる。
洗体と拭身
風呂の無い日でも足を洗うことは許されている。だが、雑居房の水道で勝手に頭などを洗うと不正洗髪という罪になる。湯船に入らず、体を洗うだけなのが洗体。
また、拭身とは濡れタオルで体を拭くこと。これも決められた時間と場所以外では禁止されている。
風呂の温度を刑務主幹が0度にしたり70度にしたり嫌がらせ
京都刑務所で副看守長が受刑者用の風呂の温度設定を70度にしたりなどの嫌がらせを行っていたという。
引用記事
http://www.sponichi.co.jp/society/news/ 2011/11/29/kiji/K20111129002135230.html
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